脅威の 60 コア 240 スレッド!Intel Xeon Phi

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 60 コアという、通常の CPU では考えられないコア数を持つ Intel Xeon Phi が話題になっています。今回は、この Xeon Phi の特徴と活用方法をご紹介します。

Xeon Phi は、コプロセッサ

 Intel Xeon Phi は、CPU ではなくコプロセッサです。コプロセッサとは、CPU とは独立して動作するプロセッサのことで、Xeon と Xeon Phi はそれぞれ別個に動作させることができます。特性が違うので、使い分けることでさらに高いパフォーマンスを発揮できます。

x86 との互換性

 x86 由来のソフトの作りやすさが最大の特徴。似たコンセプトの NVIDIA Tesla は GPU を汎用的な処理の実行に転用した物であり、x86 ほどソフトが作りやすくはありません。ここが Intel Xeon Phi と他の製品を比較した場合の最大の長所です。

メニーコア設計
CPU 60 コア、240 スレッド

 最近の Xeon はコア数も増えてきていますが、それでも 15 コア。しかもとても高価です。
 Intel Xeon Phi 1 基で、60 コア/240 スレッドの処理性能を実現。1 コアあたり 4 スレッド同時処理が可能なので、1 基で 240 スレッドの同時実行が可能。

 Xeon Phi は、最近主流となった CPU の「マルチコア」化をさらに推し進めた「メニーコア」の手法を採用しています。最大の特徴はとにかくコア数が多いこと。メニーコア設計の CPU は大量の命令を同時にできるため、大規模計算等の用途で極めて高いパフォーマンスを発揮できます。
 そのかわり、1 コアあたりのクロック周波数はやや低めです。旧来のシングルスレッドで動作するようなソフトウェアではそれほどパフォーマンスは伸びません。

活用方法

 得意分野としては科学技術計算等が挙げられますが、Xeon Phi はメニーコア x86 CPU を搭載したボードコンピュータですので、科学技術計算に限らず、色々な活用方法があります。

どのように使うのか?

 前述の通り、Intel Xeon Phi は、CPU ではありません。ですので、差しただけで全てのプログラムが高速化されるわけではありません。具体的には下記のような手法が取られます。

1. Xeon Phi 用にプログラムを再コンパイルする
 最も簡単な方法です。インテル製のコンパイラを使って、既存のプログラムを Xeon Phi 向けにコンパイルし直します。Xeon Phi に対応したインテル製のコンパイラが必要です。

 ただし Xeon と Xeon Phi では CPU の特性が違うので、Xeon 向けに作られたプログラムをそのまま使用するこのやり方では、Xeon Phi の性能を最大限に発揮することができません。

2. Xeon Phi 用にプログラムを作成する(または修正する)
 前述の手法と比べると、手間はかかります。メニーコアの特性を生かした設計を行うことで、高いパフォーマンスを発揮させることができます。同じく Xeon Phi に対応したインテル製のコンパイラが必要です。

特性・注意点など

・MMX,SSE 等の拡張命令は Xeon Phi ではサポートされません。
・Xeon Phi に搭載されているメモリは 8GB なので、サーバと比較すると少なめです。メモリのやりくりに多少工夫が必要です。
・クロック周波数が低いため、1 スレッドごとの処理性能はそれほど高くありません。性能を最大限に発揮するためには、Xeon Phi のメニーコアを考慮したマルチスレッドアプリケーションとして設計を行う必要があります。

まとめ

 使いこなすのがやや難しい商品ですが、うまく使えばコストを抑えながら性能を伸ばす事ができます。
 特に単体で 60 というコア数を持った Xeon は現状存在しません。通常の Xeon と組み合わせてさらに処理速度を増すという使い方もできます。サーバ 1 台あたりの処理速度を伸ばしたい時に一つの選択肢としてご検討ください。


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