UNIX で仮想化! Oracle VM Server for SPARC のメリットとは?

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 仮想化技術もすっかり一般化し、幅広い用途で利用されるようになりました。x86 サーバ向けの仮想環境では VMware vSphere Hypervisor 等が有名ですが、UNIX での仮想環境はどのようなソフトウェアが存在するのか、どういうメリットがあるのか、あまり知られていないのが現状です。

 そこで今回は Oracle VM Server for SPARC を例に、UNIX での仮想環境運用について、「x86 サーバとはどう違うのか」「どういうメリットがあるのか」について説明します。

ファームウェアに仮想化ソフトウェアが内蔵されている

 x86 サーバ向けの仮想環境 (VMware vSphere, Microsoft Hyper-V など) では、ハイパーバイザー(仮想化ソフトウェア)が、ハードウェアではなくソフトウェアで動作します。

 Oracle VM Server for SPARC では、ハイパーバイザーはハードウェア層(ファームウェア)で動作します。これは、市販のサーバに仮想化ソフトウェアを後付けする x86 サーバの仮想環境では実現できません。

 x86 サーバ向けの仮想環境では、ソフトウェア層でハイパーバイザーが動作します。CPU コアやメモリはハイパーバイザー上の仮想ドライバによって割り当てられるため、性能のオーバーヘットが発生します。

 Oracle VM Server for SPARC では、ハイパーバイザーがハードウェア層で動作します。ハードウェアが CPU コアやメモリの ID・アドレスを指定して、直接ゲストドメイン(仮想サーバ)に割り当てるため、性能のオーバーヘッドがありません。
(※仮想 I/O には 10% 程度のオーバーヘッドが発生します)

ポイント : ハイパーバイザーがハードウェア層で動作するため、パフォーマンスが高い。

データベースの費用が安くなる

 通常、Oracle Database を仮想環境で運用する場合、サーバ本体に搭載されている物理 CPU コア数ぶんのライセンスが必要となります。
 たとえば合計 16 コアの CPU を搭載している場合、データベースを稼働させている仮想マシンに 2CPU しか割り当てていなかった場合でも、16 コア分のライセンスが必要です。

Oracle Database のライセンス費用

 

 Oracle VM Server for SPARC で Oracle Database を運用する場合は本体ではなく、データベースサーバに割り当てた CPU 数に対してのみライセンスを用意すれば OK。ですのでサーバ本体が高性能になればなるほど、コストダウンが可能です。

ポイント : Oracle Database の運用において、大きなコストダウンが可能。

仮想化ソフトウェアのライセンス費用がかからない

 x86 サーバで広く利用されている VMware vSphere ですが、マイグレーション等の機能を利用する場合、Essentials Plus 以上のエディションが必要となります。物理 3 台までの環境ではこの Essentials Plus が最も安価なエディションとなりますが、それでも 70 万円以上のライセンス費用がかかります。

 Oracle VM Server for SPARC の場合、このライセンス費用が不要!大規模になればなるほど、ソフトウェアの費用が節約できます。

ソフトウェア本体費用の比較
規模 Oracle VM Server for SPARC VMware vSphere
1 台 無料
(※ゲスト OS も無料)
無料
(※VMware vSphere Hypervisor を使用する場合)
(※ゲスト OS のライセンスは別途必要)
3 台 無料
(※ゲスト OS も無料)
717,465 円
(VMware vSphere Essentials Plus 1 ライセンス)
(※ゲスト OS のライセンスは別途必要)
5 台 無料
(※ゲスト OS も無料)
1,595,580 円
(vCenter Server Standard 1 ライセンス +
VMware vSphere Standard 5 ライセンス)
(※ゲスト OS のライセンスは別途必要)

※標準価格、5% 税込み。ソフトウェア保守の費用は含まれていません。保守へ加入する場合は、別途保守費用が加算されます。


ポイント : 仮想化ソフトウェア自体の費用がかからないので、さらなるコスト削減が可能。

物理 I/O の直接割り当てが可能

 Oracle VM Server for SPARC は、物理 I/O (ディスク、LAN ポートなど)の直接割り当て可能です。これにより、データベースサーバ等において仮想環境でも高いパフォーマンスを提供可能。他にも仮想 I/O ではなく物理 I/O を直接操作したいケースにおいて、様々な利用が可能です。

まとめ

 高価とされる UNIX での仮想環境の運用ですが、規模や構成によっては x86 サーバよりも安くなることがあります。特にデータベースサーバを含めた仮想環境の運用においては、UNIX での仮想環境を選択する事で、費用の大幅な低減が可能です。

 Oracle Database の仮想環境上での運用は、x86 サーバではコストの関係上非現実的でしたが、Oracle VM Server for SPARC 環境であれば、コスト・性能の両面から判断して充分現実的な選択肢となります。

 確かにエントリークラスのサーバを前にすると、UNIX サーバでは価格面では対抗できません。これは x86 サーバの得意分野であり、最新の UNIX サーバを使用する限り、エントリークラスの x86 サーバと同等の価格を実現することは不可能です。

 ですが、それ以上のクラスになれば話は別です。x86 サーバでもミドルレンジ以上になると、ソフトウェアのコストは高額となります。UNIX サーバではここが安くなるので、場合によっては価格が逆転する事もあります。

 うまく構成すれば UNIX サーバならではの一ランク上の信頼性を確保しつつ、価格は安く抑える事が可能です。

 UNIX サーバはハードルが高いというイメージがあり、機器の選定等も x86 サーバと比較して情報等が少なく難しい面があります。ぜひ当店までご相談ください。UNIX 専門店として 15 年目の実績を持つ当店が、お客様のビジネスを強力にバックアップさせて頂きます。

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