FUJITSU SPARC M10 速さの秘密 その 2 : ビッグデータを高速に処理する脅威のメモリ帯域

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 ビッグデータの必要性が叫ばれるようになっています。ビッグデータはその名の通り巨大なデータの集まりで、データ処理のためにはこれまでのサーバとは別次元の処理性能を要求されます。

重要なのはメモリ

 ビッグデータの処理で重要になってくるのは、データの処理速度。CPU のコア数よりも、メモリの速度が重要視されます。豊富なメモリ帯域を持っていれば、大量のデータを高速に処理することができます。

 ここに、SPARC M10 の優位性があります。

メモリ帯域と周波数の比較

 一般的に、大容量のメモリを搭載した場合、メモリの動作周波数は低下します。プロセッサが処理可能なメモリには限界があるからです。
 富士通 SPARC M10 は、超大容量メモリを搭載しても動作速度が低下しにくい特徴を持っています。

メモリ容量と動作周波数の変化
メモリ容量 SPARC M10-4 x86 サーバ
(4CPU モデル)
他社 UNIX サーバ
(4CPU モデル)
256 GB 1,600 MHz 1,600 MHz 1,066 MHz
512 GB 1,600 MHz 1,600 MHz 1,066 MHz
1,024 GB 1,333 MHz 1,333 MHz 1,066 MHz
1,536 GB 1,333 MHz 1,066 MHz 1,066 MHz
2,048 GB 1,333 MHz 1,066 MHz

 さらに 1 チップ内に CPU―メモリ間のバスを 8 本搭載し、他社プロセッサの 2 倍以上の高速データ伝送を実現しています。

メモリ帯域の比較
(STREAM Triad, 1 CPU あたり)
SPARC 64 X x86 CPU 他社 RISC プロセッサ
メモリ速度 65.6 GB/sec 30 GB/sec 31 GB/sec
高速メモリアクセスを実現するための LLC (Liquid Loop Cooling) 技術

 この高速データ転送の秘密は、新しい冷却技術である LLC (Liquid Loop Cooling)。空冷と水冷、両方の利点を兼ね備えた点が特徴です。
 これより CPU の縦配置を実現し、CPU―メモリ間の物理的な距離を最小化。メモリレイテンシを削減し、応答時間を最大 5 倍に高速化。65.6 GB/sec の高速メモリアクセスを可能にしました。

(※Liquid Loop Cooling は、SPARC M10-4 / M10-4S にのみ搭載されています)

信頼性を高める拡張 ECC、メモリパトロール

 SPARC Enterprise シリーズは、一般的なサーバで利用されている ECC (Error Checking and Correction) によるメモリの保護だけでなく、拡張 ECC も採用しています。これにより、一段上の信頼性を確保しています。

拡張 ECC :
 メモリ素子内にデータを分散させて記録し、データを連続した領域に格納することを避けます。これにより、1bit エラー訂正機能による回復可能性を高めます。
 一つのメモリ素子 (4bit) が壊れても、データを救済することができるようになります。

メモリパトロール (メモリスクラバ) :
 メモリアクセスコントローラが、OS やアプリケーションがメモリを使用する前に事前にエラーチェックを行います。
 ハードウェアがこの機能を持っているため、パフォーマンスに影響を及ぼすことなく高い信頼性を確保することができます。

高速性、信頼性を両立させた SPARC M10 シリーズ

 このように、SPARC M10 シリーズは Software On Chip をはじめ、各所に富士通の技術の粋をつくした高速化・高信頼化の工夫がなされています。

 かつて「UNIX じゃないとできない」と言われていた事の多くは、安価な IA サーバと Linux の組合せで実現できるようになりました。

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(※本記事は、2013 年 3 月現在の情報を元に書かれています)


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